変化 母への思い

2019年9月初旬、心身ともに限界を感じた私は、

母に事情を説明し、納得いく形で入院してもらいました。

入院先は精神病院ですが、老人ホームと何ら変わりはありません。

この年は本当に大変でした。

2月初旬、母の顔色が日増しに酷くなり、

嫌がる母を掛かりつけの内科医で受診させ、

その足で急きょ国立病院機構医療センターへ。

検査結果は腎臓結石で、その日に入院になりました。

 

その後次々に別の病気が判明し、入退院の繰り返しです。

退院後は医療センターで3つの科に通院、後は内科に泌尿器科に眼科。

そのような状況下で母が首を切って自殺を図りまたもや入院です。

多忙な日々、肌を刺す夏の強い陽射しに私の身体は悲鳴を上げていました。

 

今年に入り「家に帰りたい」「家で死にたい」「今日から薬も食事も断つ」

等と頻繁に電話が掛かるようになり、その度にそれなりの理由を言って、

退院を引き延ばしてきました。母88歳、私は70歳の老老介護ですし、

2019年の多忙な日々を顧みれば、介護に自信がありません。

 

先月「母には生んでもらって育ててもらって」

と、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

どうしても母が好きになれなかったのに、こんな気持ちになるのは初めて。

道徳など一切介しない不思議な感情です。

 

色々考えた末に母を退院させる覚悟を決めました。

YouTube第20回 介護するとき気をつけること。

金井先生のお話では、自分に2、3割の余裕を持たせること。

自分の負担を少なくすることは、介護をする上でとても大事ですし、

自分を守ることにもなります。

先週母の担当医師と面談し、7月に退院が決まりました。

私が一番苦痛だった6つの科の通院を2箇所に絞って頂き、

これで負担もかなり抑えられます。母も退院を心待ちにしています。

 

あの不思議な感覚なければ、

嫌いなままで母子の関係が終わっていたと思います。

「苦労は自分の成長のため」金井先生の言葉を思い出しました。